2009年8月21日金曜日

スポットのお仕事

スポットとプロップの違いについてのおたよりがありましたので、ざっと書いてみました。

スポットのお仕事:
東京のスポットドル円は特殊で、他通貨に比べて顧客が集まるので、まずはその玉をうまく捌けなければだめ。客も必死でいいところを狙って売買してくるわけだから、一瞬の躊躇が大怪我につながる。あまりないが、ぼやぼやしていると、一年のロスリミットを数時間で失うこともあるので、集中力が必要だ。逆にとにかくなんとか客玉を捌いていると、ビッドとオファーのさやが残る場合があるが(客からビッドで買って、市場のオファーで売れる場合)、それでは最低のレベルと言えよう。あまりにへたでなければ、さやの分の益で見た目は益だから、わざわざ自分で大きなリスクをとってやられたくないという人がほとんど。それでは自分で益を出しているということにはならず、そのようなさやの分も最大限に活用して自己ポジションで益を最大化していくのがスポット円の仕事だと考える。為替部の収益の中心。

今はないようだが、昔はインターバンクと言って銀行同士がつないで売買していたが、そのケアが大変で、全部の銀行に返事をすることは不可能なぐらい呼ばれた。これもうたれて捌きそこねると損を出しやすいので細心の注意が要った。例10本で10ポイントやられたとしてー100万円、一日に数限りなく呼んでくる。

全部の顧客に対する相場に合ったプライシングーずらすのかそのまま出すのか、と処理(キープするのか捌くのか)の判断、インターバンクのケア、チャンスを捉えて自己ポジションをとる、すべてをトータルしたポジション本数と損益の管理、などが仕事内容。

他通貨は、基本的に客玉があまりなく、自分で考えて売買する。