2009年8月24日月曜日

OGINO

今日はネットで調べて「オギノ」というフレンチの店にいったのだが、 すごくよかった。予約が取れない店らしいのだが、今日は夜10時スタートなら入れるということで行ってみた。ギャルソンが料理のことをよく理解していたので安心した。

前菜がすばらしかった。普通のレベルじゃない、シェフの料理に対する情熱が伝わってくるような、どうしたら素材のよさが伝わるのか考えつくされたような一皿、これはすごい(手長海老とうにとホタテのジュレがけ)。メインも野菜がたっぷりでうれしかった。デザートのグレードと値段がものすごい。人気が出ないわけがないと思った。今どきおいしいのはあたりまえだが、「つまらなくない料理」には滅多に出会えないと感じている中で、「オギノ」はひさびさにきました!!!他の料理もぜひ食べたい!

私たちがくいしんぼうだということに気づかれたのか、帰るときにシェフが出てきてあいさつをしてくれたのだが、私が「最近ちまちましたものばかりだったんですけど、今日はすばらしかった。」というようなことを言うと、ものすごいいい笑顔で!うれしそうにだが「時代に逆行してます」と言った。時代に逆行するってことは、普通は楽ではない、失敗のリスクが高いってことだと思うが、自分を貫こうとする時は往々にしてそういうことが起こるが関係ないよね、自分がこうと思った道を進むのだ。もちろん食べていかなければならないのだが、その中でまた道を探る。必ず見ていてくれる人はいるはずだし、私は本物は受け入れられると信じる。(「はずだ」ではない)。

近々、近所へひっこすそうだ、店が広くなるのだろうか?シェフの野望というよりは、多くの人に食べてもらいたい気持ちの現われのような気がする。店が大きくなると味がおちることがあるが、彼ならきっちり仕事をしてくれそうだ。 

料理そのものから、値段の付け方から、儲け主義ではない、彼の哲学を強く感じる。また彼のとびっきりの笑顔と、真剣に料理に取り組む姿がうかんでしまう。